「ギターを弾きたいけど、楽譜が読めません」と思う方が多いかもしれませんが、ギターは五線譜（おたまじゃくしの楽譜）が読めなくても弾ける楽器ということはあまり知られていません。
そう、ギターって五線譜が読めなくても弾けるのです！
ギターには直感的に理解しやすい専用楽譜が2種類あり、ギタリストの多くはそれらを頼りにギターを弾いています。
今回はギターでコードを弾く時に活用する「コード・ダイアグラム」という楽譜について解説していきます。
シンプルな仕組みなので、頭をラクにしてお付き合いください。
コード・ダイアグラムとは
「コード・ダイアグラム」とは、ギターやウクレレなどでコード演奏をする際に使われる楽譜で、ダイアグラム譜とも呼ばれます。
コードの押さえ方を視覚的に示した楽譜で、直感的に分かる仕組みになっています。
ギターを弾く時にはギター専用のコード・ダイアグラム、ウクレレを弾く時にはウクレレ専用のコード・ダイアグラムを見て弾くという風に、各楽器ごとに専用のコード・ダイアグラムが存在します。
コード・ダイアグラムを理解する前に知っておいて欲しいこと
ダイアグラム譜について解説する前に、2点だけ知っておいて欲しいことがあります。
「弦の番号」と「フレット」と「ナット」の存在です。
とても簡単なので、サッと説明していきます。
・太い方が6弦（低音弦）
・細い方が1弦（高音源）
・フレットとはギターの指板に付いている金属の線
・ギターを弾く時はこのフレットの部分を押さえる
・ナットとはヘッドとネックの境目にある、弦を固定するパーツ
「弦の番号（名前）」と「フレット」のことを理解した上でこの先を読み進めると、とても理解がしやすいです。
コード・ダイアグラムのしくみ
ダイアグラム譜の仕組みについて解説していきます。
とってもシンプルなので、リラックスしてお付き合いください。
・アルファベット名はコード名を表す
・横線は弦を表す
・縦線はフレットを表す
・上の線が1弦（高い音が鳴る方の弦）
・下の線が6弦（低い音が鳴る方の弦）
文字で表すとどうしても複雑に見えてしまいますが、意味が分かれば簡単ではないでしょうか？
続いて、フレット番号について説明していきます。
・一番左の縦線が黒太線（または二重線）になっている場合は、ナットを表す
・縦線の下に数字が付いている場合は、フレット数を表す
初心者の時に出会うコード・ダイアグラムは多くの場合、一番左の縦線が黒太線になっていると思いますが、時々、左の縦線が太字になっておらす、右の縦線の下に数字がついているコード・ダイアグラムに遭遇するかもしれません。
続いては、押さえる場所や開放弦の扱いについて解説します。
・ダイアグラム上にある丸は押さえるべき場所を表す
・ダイアグラムの左側に付いているマルは、押さえずに鳴らす
・ダイアグラムの左側にバツが付いている場合は、その弦だけ鳴らないようにする
押弦（弦を押さえること）していない弦のことを「開放弦」といい、開放弦は鳴らす場合と鳴らさない場合があります。
開放弦の左側には基本的にマルかバツが書いてありますが、何も書いていない場合には弾いてしまってOKです。
リズムについて
コード・ダイアグラムが教えてくれるのは、「左手でどの弦を押さえるか」についてまでで、右手をどう弾けばいいかまでは教えてくれません。
コードを弾く時に、リズム（右手）をどうすればいいかという疑問が浮かんでくると思いますが、初心者の方はまず楽譜の先頭にある「拍子記号」を参考にリズムを刻んでください。
・楽譜先頭、縦に数字が2つ並んでいるのが拍子記号
・上の数字だけを参考に
・上の数字は何拍子かを表す
・指定された拍子でコードを弾けばOK
・「C」と書いてある時は4拍子
リズムについて、いろいろ気になるかもしれませんが、最初はシンプルなリズムで演奏できることを目指してください。
慣れてくると、コード演奏はリズムを深めることが重要になってくるのですが、今回の記事ではあえて、最低限の説明にとどめています。
慣れてきたらリズムについての理解を深める必要がありますが、「ダイアグラム譜の理解」と、「シンプルなリズムで演奏できること」の方が先決です。
ギター初心者の方は、「ダイアグラム譜の理解」と、「シンプルなリズムで演奏できること」に集中して練習しましょう。
さいごに
- 基礎知識編
- 準備編
- 実践編①
- 実践編②
- 卒業試験
丁寧に取り組めば、これだけで基礎が身に付くように設計しているので、独学でギターを上達したいという方は、ぜひ真剣に取り組んでみてくださいね！