1-0 ギターがおしえてくれた大事なこと

どんな時もなぜか心を惹かれる存在ってありますか?

僕にとって、それはギターでした。

中学2年生の終わり、GLAYのギターソロに心を惹かれてエレキギターを始めました。

ただし、ギターが好きだったけど、得意ではなかった。

ギターといる時はコンプレックスがいつも付いてくるし、できない事が多くてモヤモヤすることも多い。

「なんでギターを好きになったんだろう」「ギターへの執着がなくなれば、もっとラクに生きられるかもしれないのに」と思う事もよくあります。

でも、好き。

だったらそれを大事にしよう。

「ギターが好き」に一生懸命になろう。

「ギターが好き」を世界に役立てよう。

そう思って、22歳の頃、当時働いていた美容室を辞めて「プロギタリストとして生きていく」と決めました。

プロギタリストとして生きていくと覚悟を決めたはいいものの、すんなりと道は開けません。

「生きること」と同じように「”ギターが好き”を大事にすること」も大変なようです。

でも、どちらも諦めたくありません。

そう思いながら、ギタリストとしての活動を16年続けています。

諦めずに淡々と自分の道を進み続ければ、だんだんと道は開ける。

少しずつそう思えるようになってきました。

ときどき余計なことを考えてしまい、大好きなギターや、生きていくことを諦めそうになるけれど、今でもなんとか生きて、ギタリストを続けられています。

「自分なんて」と弱気になることもしょっちゅうですが、自分のギターの音色を認めてくれる人とたくさん出会えました。

自分のギターの音を聴いて涙を流して喜んでくれる人もいるし、元気が出た、癒やされたと言ってくれる人もいる。

世界は厳しいと思ってしまうこともあるけれど、心を開けば世界は優しい。

大好きなギターと向き合う中でギターがおしえてくれた大事なこと、その1。

「心を開けば、世界はやさしい」

僕は常にそう感じていたい。

そのために一生懸命生きて、ギターと向き合い、心を開いて音を鳴らします。