ギターでコードを押さえるには、指の力を鍛えなければいけない。
と、思っていたら要注意!
ギターのコードは筋力ではなく、技術とフォームで鳴らします(持久力という意味での筋力は必要です)
ギターの音が鳴る仕組みやコードを押さえる仕組みを理解して、適切な方法でフォームを作ってあげれば、ギターでコードを鳴らすのにそれほど力はいりません。
今回の記事では、主にギターを初めて半年以内の初心者の方へ向けて、ギターで音が鳴る原理からコードを押さえる時の左手のコツまで徹底解説。
かなり突っ込んだ内容も紹介するので、ある程度弾ける方にとっても新鮮な情報があるかもしれません。
なるべくシンプルで簡単に説明するので、気楽に読み進めてもらえるはずで~す。
目次
まずはギターで音が鳴る原理を理解しよう
実際のコツをお伝えする前に、まずはギターで音が鳴る仕組みから解説させてもらいます。
これを知ってから弾くのとそうでないのでは、後々かなり弾きやすさが変わってくると思うので、しっかり理解しておいて下さい。
フレットと弦が触れるから音が鳴る。指板と弦ではない
ギターの音が鳴る仕組みです。
最初は漠然と「ネックと弦」をくっつける感じだと思うんですが、正確に把握しておきましょう。
指で押さえた弦がフレットに固定され、そことブリッジの間の弦が振動して音が鳴ります。
指板にベタッと弦を押さえつけるのではなく、上の図のようにフレットに弦をくっつけましょう。
ここを意識せずに漠然と握り込むのと、この仕組を理解してフレットめがけて指を置くのではかなり弾きやすさが変わってきます。
弦を押さえる時は「フレットに弦を固定させる」と覚えましょう。
テストに出ますw
音を鳴らすのに力は必要ない事を理解しておこう
弦をフレットに固定させさえすれば、音が鳴ります。
そして、弦をフレットにくっつけるのって、そんなに力は必要ありません。
漠然と指板に押さえつけるのではなく、ピンポイントで鳴らしたいフレットの真横を押さえましょう。
一つだけ大事なポイント。
フレットめがけて指を置くんですが、フレットの真上じゃなく、(自分の手元を上から見た時に)フレットの左側に指を置きましょう。
フレットの真上に指を置いてしまうと、押さえた指がフレットとブリッジの間の振動を邪魔してしまい、上手く音が鳴らないことがあります。
こうやって押さえましょう↓
実際にコードを押さえる前に、どのくらい小さな力で音が鳴るのかが分かる実験をしてください。
- どこでもいいのでフレットを押さえる
- フレットの真横を押さえ、音を鳴らす
- 音が鳴らなくなるまで、力を徐々に緩める
- 音が鳴るギリギリの力加減を見つける
どうでしょうか?
かなり小さな力でも、音が鳴る事が分かると思います。コードを押さえる時も、そのくらいの力加減を心がけましょう。
ギターでコードを押さえる時のコツ
ギターでコードを鳴らす時のコツを一言で言うと、
いかに効率良く、フレットに力を伝えるか。
それに尽きます。
そのためのポイントを紹介していきます。
指を立てる
最小の力でフレットに弦を固定させるには、力を伝える角度が重要です。
指を立てて、なるべく真上から下へ力を伝えましょう。
指とフレットで弦を挟むイメージです。
左図のように指が寝てしまうと、力が横に逃げてしまい余分な力が必要になります。
指を立てる時は第一関節に意識を置きましょう。「第一関節が伸びたまま」「第一関節が逆反り」はNG。第一関節をしっかり曲げると、指が立ちます。
第一関節を曲げ、指を立てましょう。
フレットの近くを押さえる
フレットと弦が固定され、そことブリッジの間で弦が振動して音が鳴ります。
フレットの近くを押さえましょう。
フレットから離れた場所を押さえてしまうと、力が分散され余計な力が必要になってしまいます。
あと、先ほども説明しましたが、フレットの真上ではなく、左側を押さえましょう。フレットを押さえるというよりも「フレットに指をかける」というイメージの方がいいかもしれません。
実際に押さえる時はこんな感じです。
コードによっては、完璧にフレットに指をかけるのが難しい時がありますが、常に意識をするようにして下さい。
位置を変えるだけで、かなり音が鳴らしやすくなりますよ!
一度、フレットに指をかけた時と、フレットから離れた位置を押さえた時の音の鳴り方を聴き比べてみるといいと思います。
親指は、まんなか
フレットボード側の指の配置を知った後は、親指の使い方も知っておきましょう。
親指の使い方、ムチャクチャ大事です。
ポイントは、まんなか。
- 横の位置は、人差し指と小指の「真ん中」
- 縦の位置は、ネックの「真ん中」
この位置が、親指の基本ポジションです。
「コードを上手く押さえれない」という人は、だいたい親指の位置がおかしいです。親指の位置がおかしいと…
- 上の指と弦を挟みこむための、力の伝わり方が悪い
- 単純に、親指と他の指に距離が生まれて他の指が動かしづらくなる
このように、不具合が2つも発生してしまいます。
1,上の指と弦を挟みこむための、力の伝わり方が悪い↓
2,単純に、親指と他の指に距離が生まれて他の指が動かしづらくなる↓
これが理想です↓
箸を持つ時の手の形を作ろう
一つ一つのポイントを気にして訳が分からなくなった人に伝えていることがあって、お箸を持つ時の手の形を作るイメージで、と伝えるようにしています。
ポイントは
- 親指とその他の指が同じ地点に集まる
- 左手の指全体が右を向く
この2点です。訳が分からなくなった時は参考にしてみて下さい。
実際にギターで構えるとこういう風になります。
音が鳴らない時の原因と解決方法
正しい押さえ方をしていても、音が上手く鳴らない時もあります。
特に最初の頃は、いいギターや弾きやすく調整されたギターが手元にある事は稀だと思うので、ギターに原因がある場合もけっこうあるんです。
チェックしてみましょう。
弦高が高すぎる
弾きにくい時の原因No.1はこれ。
「弦高が高すぎる」です。弦高が高いギターは、プロでも鳴らすことが難しい程。12フレット地点の「フレットの頂点と弦の間」が6mm以上空いていたら弦高が高いと思っていいです。リペアショップや楽器店で調整してもらいましょう。
ちなみに僕が使っているギターは、2,5mmと3mmでした。
プロは、特別な事情(調整することによって音色が損なわれる時など)がない限り、だいたい弾きやすいように調整しています。
調整以外の対処法は
- 違うギターを用意する
- 諦める。上手く鳴らなくても気にしない
ですw
意外と、「上手く鳴らなくても気にしない」事が大切な時もあるんです(ほんとに)。
弦の状態が悪い
弦が錆びている時も、押さえにくかったり音がうまく鳴らない事があります。
交換しましょう。
あとは、弦が太いと押さえにくかったり、テンション(弦の張力)が高くなったり、稀に弦高が高くなったりする事があります。
弦の太さにこだわりがなければ、細い弦にトライしてみましょう。
ギターの状態が悪い
ネックが反っていたり、パーツの不具合で音がビビったりする事もあります。
古いギターだと、フレットがすり減ってしまったり、フレットの高さが不揃いになってしまっている事もあります。
この場合も、調整に出したり、違うギターを用意したり、諦めて気にしないでみたりしましょうw
ただ、明らかな不具合は演奏にも悪影響があるので、早めの対策をオススメします。
まとめ
いかがだったでしょうか?
- フレットと弦が触れるから音が鳴る
- 指を立てる
- フレットの近くを押さえる
- 親指は、まんなか
- 箸を持つ時の手の形で
この5つのポイントを意識して、コードを押さえるようにして下さい。
必ず音が変わってくるはずです。
最後になりましたが、親指の位置と同じくらい、肘の位置も大事。
肩の力を抜いて、柔らかく、親指と肘の位置を微調整してみてください。
コメントを残す