ギターコードを弾き始めて最初の方は、左手の押さえ方が気になりますが、良い音を出すカギは右手のピッキング(ストローク)が握っています。
音が出るのは、右手で弦を弾いてから。音が出る瞬間をコントロールする右手のピッキングってものすごく大事なんです。
右手の使い方で確実に音が変わります。
今回の記事では、ギターコードを弾き始めた初心者の人に向けて、コードを弾く時のピッキングのコツを解説します。
じっくり読んで、より良い音を追求してください!
目次
良いピッキングとは何か
具体的なピッキングの方法を解説する前に、「良い音とは何か」という事を少し考えたいと思います。
ギターを弾く時は押さえて音を鳴らすだけで精一杯。他のことを考える余裕まで無かったかもしれませんが、音色のことまで意識を持っていくとかなり音が変わります。
良いピッキングとは何か、少し解説します。
タイミングが合っている
まずは一番大事なタイミング。リズムのことです。
ギターは6弦あり、全部の弦を同時に鳴らそうと思っても微妙に時間差が生まれます。1本目のタイミングが合っていても、その後に鳴らす弦の音が遅れてしまっては間延びした感じに聞こえる事も。
正確でシャープなタイミングで鳴らす音こそ、いい音に聞こえる条件です。
また、アルペジオなど「ポロロ~ン」と、それぞれの弦のタイミングをずらして鳴らす時も、適切なタイミングというのは存在します。
音を鳴らすタイミングはしっかり意識しておきましょう。タイミングを意識するには、後で説明する
- ピッキングスピード
- オルタネイトピッキング
- 腕の振り方
が、関係してきます。
音のツブが揃っている
ギター6本の弦から出る音の、音量や音色が揃っているときれいな響きに聞こえます。逆に、力加減やピッキングの角度などのバランスが悪いと、6本の弦から出てくる音はバラバラになり、いびつな音になってしまいます。
音の粒が揃い、コードが一つのかたまりとして聞こえるピッキングを意識しましょう。
これは、あとで説明する
- ストロークの軌道
- ピッキングスピード
- ストロークの角度
- オルタネイトピッキング
- 腕の振り方
を意識することで、上手く鳴らすことができるようになります。
音色が美しい
丁寧なピッキングや適切な力加減で弾かれた音は、とても美しい響きになります。「ジャララーン」より「シャララーン」w
本当に美しい音色の時は、音が輝いて聞こえます。
- ストロークの軌道
- ピッキングスピード
- ストロークの角度
- ピッキングの位置
- ピックの持ち方
- 腕の振り方
などを意識しながら、曲調に合った美しい音色を追求しましょう。
ピッキングをプロ級に上達させるたった5つのコツ
それでは、具体的に「良い音」を鳴らすためのテクニックについて解説していきます。
ストロークの軌道をコントロールする
これはギターの面に対するピッキングの軌道のことです。
下の図のように、ギターの面に対してピッキングの軌道に角度がついてしまうと、弦を均等に弾く事ができず、音にバラツキが出てしまいます。
特別な意図がない限り、ピッキングの軌道はギターの面と平行にして、バランスの良い音色を目指しましょう。
音の粒を揃えたり、美しい音色を出す時にはピッキングの軌道を意識するのがとても重要です。手首の使い方を柔らかくして、平行な軌道を目指しましょう。
ピッキングスピードを上げる
ギターは弦が6本あり、コードを鳴らす時は基本的に6本の弦を全て弾きます。その時に、一番始めに弾く弦(一番上の弦)と一番最後に弾く弦(一番下の弦)の間にはどうしても時差が生まれます。
この時差を出来る限り小さくしたいんです。コードを弾く時にピッキングスピードが遅いと、下の図のように一つ一つの音がバラバラに聞こえ、まとまりがない音になってしまうんですが、
ピッキングスピードを上げることで、下の図のように一つひとつの音がまとまり、はっきりとした音を出せるようになります。
また、ピッキングスピードを上げることでリズム的にも正確なタイミングをキープしやすくなります。さらに、勢いをつけて素早くピッキングすることで、音色にもツヤが出てくるんです。
ピッキングスピードを上げるためには、脱力。肩と腕の力を抜き、リラックスした状態で勢いを付けて弾くけるようになりましょう。
ピッキングの位置で音色が変わる
ピッキングをする位置で、出てくる音色が変わってくるということを知っておきましょう。
- ブリッジ側で弾くと硬い、輪郭がはっきりした音
- ネック側で弾くとあたたかい、丸みを帯びた音
に変化します。
普段はその中間の「サウンドホールの上あたり」で鳴らすとバランスが良い音が出るんですが、曲の雰囲気や出したい音によってピッキングの位置を変えるとGOOD。
音色をコントロールして、自分の感情や曲の雰囲気に合わせた音を出せるようになりましょう。
ストロークの角度を意識する
さきほどはギターの面に対しての角度でしたが、今度は弦に対しての角度です。
ピッキングの位置で音が変わると説明しましたが、弦(ネックの角度)に対して垂直ではなく角度を付けてピッキングをしてしまうと、上と下の弦で音色が変わってしまいます。※下の図参照
何らかの意図を持ってピッキングに角度を付ける事は有りですが、基本的には弦に対して垂直(ブリッジと平行)な角度でピッキングをしましょう。
それぞれの弦からバランスの良い音色が出るようになり、音の粒が揃います。
オルタネイトピッキングを必ず習得する
ダウンピッキングとアップピッキングを規則正しく繰り返すピッキングの仕方を、オルタネイトピッキングと言うんですが、ギターでは基本中の基本のピッキングなので、必ず習得しておきましょう。
オルタネイトピッキングでは常に一定のスピードで腕を動かし、音を鳴らさない所では図のように空振りをして(空ピッキングと言います)腕の振りと音を合わせます。
腕の振りを一定に保つことで
- タイミングが合いやすくなる(リズムが良くなる)
- 一回一回の音が均一に鳴りやすく、バランスの良い音が出せるようになる
- 勢いが付く(ピッキングスピードが上がる)
効果も得られます。
ちなみにオルタネイトピッキングは、コードを弾く時だけじゃなく、メロディを弾く時にも使います。超重要な基本テクニックなので、練習して必ず習得しておきましょう。
まとめ
ギターコードを上手く鳴らすピッキングをするためには
- タイミングを合わせる
- 音の粒を揃える
- 音色を意識する
この3つのポイントに気を配る。
そのための具体的はコツとしては
- ストロークの軌道をギターの面に対して平行に
- ピッキングスピードを上げる
- ピッキングの位置に気を配る
- ストロークは弦に対して垂直に
- オルタネイトピッキングを必ず習得する
以上の5つのポイントを押さえる。
これだけでピッキングはかなり上達するはずです。意識すれば音はどんどん変わっていくので、練習に活かしてプロ級の極上ピッキングを習得して下さい!
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