ギターのダウンチューニング・ドロップチューニングのまとめ

ダウンチューニング アイキャッチ

前回のオープンチューニングに引き続き、変則チューニングの紹介です。

今回はダウンチューニング・ドロップチューニングについて、チューニング方法と注意点を解説させてもらいます。参考になれば嬉しいです!

オープンチューニング アイキャッチ

ギターのオープンチューニングまとめと演奏例のご紹介

2019年1月15日

ダウンチューニングとは

ダウンチューニングとは、レギュラーチューニングよりも低い音で構成される変則チューニングの総称です。

6弦とも全部レギュラーチューニングと同じ音程間隔で音を下げていく通常のダウンチューニングと、5弦と6弦の間隔がレギュラーチューニングよりも少し広いドロップチューニングというものが存在します。

ダウンチューニングは通常よりも音域が低くなるため「重厚感」や「ダークさ」「パワーのある音色」を表現しやすく、「ヘヴィメタル」や「ハードロック」「パンク」など、激しめの音楽でよく使用される傾向にあります。中には全弦2音下げや、6弦を3音下げるチューニングも…もちろん、ポップスやロックでも半音下げやドロップDなどはよく使用されます。

ドロップDや、チューニングの時のアルファベットの意味が分からない人はこの記事を参考にして下さい↓

CやGの意味 アイキャッチ

コードやチューニングの時の、CやEの意味が1分で分かる話

2019年1月8日
ダウンチューニングを深く追求すると「音程(interval)を下げる方法」と「ピッチを下げる方法」の2通りが考えられますが、今回は音程を下げる方法に的を絞って解説します。「よく意味が分からない」という方は何も気にせず読み進めてもらって全く問題ありません。

ピッチについてはコチラの記事で少し解説をしています⇛A=440ってなに?チューニングで気になる疑問をスッキリ解決

ダウンチューニングまとめ

ドロップ系チューニングと通常のダウンチューニングを分けて、それぞれ紹介していきます。

ドロップ系チューニングまとめ

ダウンチューニング ドロップ系

ドロップチューニングとは、レギュラーチューニングの音程間隔よりも5弦と6弦の間隔を広くしたダウンチューニングの総称です。

音に重厚感を得られるだけじゃなく、パワーコードが押さえやすくなったりレギュラーチューニングでは難しい音使いが出来ることも特徴でしょう。

ドロップチューニングの中で一番有名なのが「ドロップDチューニング」洋楽・邦楽問わず、いろいろな曲で使用されています。やり方はカンタンで、6弦を1音下げた「D」の音に変えるだけです。これだけでもかなり音の変化を感じれらると思います。5弦と6弦を使ったパワーコードを、人差し指一本で押さえれるようになるチューニングとしても有名です。

ドロップDまではレギュラーチューニングと同じゲージ(太さ)の弦で難なく対応できますが、それよりも低いドロップC以下のチューニングでは弦を変えた方が無難です。

後ほど詳しく解説しますが、音程と弦の張力(テンション)や太さ(厳密に言うと重さ)は互いに関係し合っていて、細い弦のまま音程を下げると張力が下がり、ゆるゆるの状態になってしまいます。

全弦下げ系チューニングまとめ

ダウンチューニング 全弦系

レギュラーチューニングからそのままの間隔で音程を下げていく、ダウンチューニングのまとめです。色々試してみて、ダークで重厚なサウンドを体験してみましょう。

半音下げはレギュラーチューニングと同じゲージの弦でも違和感がないかもしれませんが、1音下げよりも低いチューニングでは弦を変えなければ難しいでしょう。

ダウンチューニングをする時の5つの注意点

ダウンチューニングは「ただ音を変えるだけ」の単純作業なんですが、楽器というのは精密で繊細なもの。意識していないと気付きにくい注意点をいくつか紹介しておきます。

①テンションがゆるくなる

先ほども少し説明しましたが、音程を下げると弦のテンションがゆるんでしまう事があります。

半音下げやドロップD位だったらそこまで注意は必要じゃありませんが、大きく音を下げる時は注意が必要です。音程は弦の「長さ・張力・質量」と関係し合っていて対応策はいくつかありますが、手っ取り早いのは弦を変えてしまうことです。弦を太くして対応しましょう。弦を太くすることでテンションを維持できると同時に、パワーがある音を得ることもできますよ。

②弦やネックに負担がかかる

チューニングを変えると張力が変わり、弦やネック等にかかる力の割合が変わります。

たまにチューニングを変える位だったらあまり気にする必要はありませんが、ひんぱんにチューニングを変えていると弦が切れたりネックの状態が悪くなる恐れもあります。

理想はチューニングごとに違うギターを用意したり、その都度リペアショップなどで調整してもらう事です。それが難しい場合はネックの状態を気にしたり、チューニングに合わせて弦を変えるなどケアを怠らないようにしましょう。

③頻繁にチューニングを変えると音が狂いやすくなる

弦の硬さや伸び具合はチューニングによって変わります。

長いあいだ同じ張力で固定されていれば弦の状態(硬さや伸び具合)が変わることはあまりありませんが、ひんぱんにチューニングを変えていると弦の状態は変わりやすくなります。すなわち、同じ張力でも音が変わる状態が生まれやすくなる、ということです。

また、弦同士の張力のバランスがその都度かわるので、一つ音を変えるだけで他の弦の音が変わる頻度も上がります。

あまり頻繁に色々とチューニングを変えない事が理想ですが、ダウンチューニングをする際は、他の弦のチューニングも小まめに調べながら、確実にチューニングをしていきましょう。

④フロイドローズタイプのギターは特に注意

フロイドローズというのは音程の安定性が増すと言われているブリッジのシステムですが、「一度決めたチューニングが狂いにくい」だけで、頻繁にチューニングを変えるのには向いていません。

ダウンチューニングを色々試したい時には不向きなシステムなのでご注意を。

⑤レギュラーチューニングの位置を見失わないように

熟練した人には関係のない話なんですが…

一度大きく音を変えると、レギュラーチューニングの位置が分からなくなったりする事もあるので注意が必要です。

どこの音に合わせればいいのか分からず、ペグを回しすぎて弦が切れたり、ネックの調子を損ねたりしないように気をつけて下さい。

まとめ

なんだかダウンチューニングの世界も奥深そうですね。

ポイントとしては

  • 大きくダウンをする時は弦交換の必要がある
  • 一つ弦の音を変えると他の弦の音も変わる恐れがある

以上の事に注意をして、いろいろ試してみて下さい。

チューニングに合わせて、アンプやエフェクターで音作りをしてみるのも楽しそうですね♪

ステキなギターライフを祈っています!

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